2200名以上が命を奪われ(うち500人が子どもです)、1万数千人が負傷しました。
喪われた命、
朗読会のあと、出町柳の三角洲でキャンドル・ビジルを行います。
2015年6月13日(土)、河合塾京都校にて、ガザ朗読劇を上演いたしました。
「この朗読劇を塾生たちにみせたい」――昨年2月、京都YWCAで朗読劇をご覧になった河合塾の森本英之先生の熱い思いで実現した公演でした。森本先生をはじめ、本公演を企画・主催してくださいました河合塾のみなさま、そして当日、スタッフとしてご尽力くださいました京都校の職員のみなさまに、劇団員一同、心より御礼申し上げます。
これまで、京都、広島、東京、大阪、三重と、各地で上演を行ってきたわたくしたちですが、今回、若い高校生のみなさんにこの朗読劇を聴いていただけるということが、大きな励みとなりました。わたくしたちの朗読劇を通して、若い魂が〈ガザ〉に出会い、それぞれの人生の未来に繋がる何かの種子を胚胎してほしい・・・その思いをこめて、高校生の観客に朗読をより身近に感じてもらうため、役者も若者中心の特別ユニットを組み、2カ月間、稽古に取り組んでまいりました。
当日は、塾生のみなさん、市民のみなさん、そして、ガザ出身のパレスチナ人のご夫妻も来場され、わたくしたちの舞台を鑑賞してくださいました。劇半ばから、目頭を拭っておられる観客の姿も多数、見受けられました。
昨年の戦争をガザで体験されたパレスチナ人の奥さまは、上演中、ずっと頬を涙で濡らしておられました。そして、上演後、「私は日本語はほとんど分からないのだけれど、舞台の空気は、空爆下のガザの空気そのものでした。当時のようすが思い起こされてならなかった。ほんとうに魂のこもった朗読でした」と、目頭を熱くしながら感想を贈ってくださいました。
会場は教室であったため、音楽は生演奏ではなく録音で、照明も蛍光灯というシンプルな舞台でしたが、脚本の一言一句を掘り下げながら稽古を重ねた役者たちの肉声による朗読は、深く、観客のみなさんの心に届いたことが実感できた舞台でした。
劇団としても、今回の舞台によって、また一歩、成長することができたと思います。役者、そしてスタッフのみなさん、どうもお疲れさまでした。
2015年6月13日(土)、河合塾の主催で、河合塾京都校にて、ガザ朗読劇を上演します。
● 6月13日(土) 15:30‐17:00(予定) 15:00開場
● 河合塾 京都校 (三条通り東洞院東入る 文化博物館並び)
● 入場無料
1年半ぶりの京都公演です。塾生さん向けの公演ですが、一般の方もご来場いただけます。若い塾生さん向けに、役者たちも、若者中心の特別ユニットを結成して臨みます。役者たちのプロフィールと意気ごみ、こちらをご覧ください。
イスラエルによる昨夏のジェノサイド攻撃から間もなく1年、今なお完全封鎖の続くガザ・・・・・・。肉声を通して語られる、ガザのメッセージに触れ、ガザへの思いを新たにしてください。
■ 企画者の言葉
いきなり歴史の話になりますが、第二次世界大戦後の1948年にパレスチナの地にイスラエル建国宣言がなされて以来、多くのパレスチナ人家族が住み慣れた住処を追われました。パレスチナ人口(1100万)の約半分(500万人)が難民で、ガザ地区では180万人のうち130万人が難民です。そのガザは8年以上にわたり完全封鎖のもとにおかれ、生活物資や人の往来が制約され、圧倒的な破壊力のイスラエル軍に包囲され、攻撃にさらされています。
アラブの諺に「死者を嘆かず、不公正を前にしながら、声を上げ得ない人々を嘆きなさい」があります。その「声」に耳を傾け、世界の「無関心」の壁を破るために、平和を目指す朗読集団「国境なき朗読者たち」による「朗読劇」を上演いたします。皆さんのふるってのご参加をお待ちしています。 (河合文化教育研究所研究員 森本英之)